泣き顔の小さな雪だるま

 

 

除雪車が 道路脇に押し付けた雪は

汚れと風に吹かれてたどり着いた枯葉や苔と汚れで

新雪とは違った趣きがある。

 

そして数日前に作った

手のひらの載るほどの雪だるまは 溶けはしないが

氷の様に固くなり泣いている様な顔になった。

 

川は翡翠色に澄み その川面を今日も忙しそうに

カワガラスが飛び去り

シジュウカラが「小屋」の周りに群れている。

 

スーパーで 春キャベツを買った。

ふんわりと巻いた淡い緑の葉

サッと熱湯を回しかけ

何も手を加えずに食べようと思った。

 

標高340メートルの山間の地。

一日中 ストーブに薪をくべ

湯気で煙った窓から

冷たく降る 雪 霙 雨を眺めている。