杉の年輪 黄色の枯れた花

 

道端のあちらこちらに

群れて咲いている 黄色の八重咲水仙

7、8本手折り 持ち帰り

白い花器に投げ入れた。

 

その花達もやがて萎れ

「小屋」の中の高い場所に 紐で結えて吊るした。

 

やがてそれは しっかりと乾き

薄い花びらを触ると パリパリと音がしそうな程だ。

 

外の杉の木の上に 並べる。

150年は生きたであろう杉に

数日の命だった 黄色い花達。

 

そよとも風の吹かない 雲一つない青い空の下

若い芽吹きの木々に囲まれ

遠くから聞こえる ツツドリの鳴き声を聞きながら

質素な美しさの 杉の年輪と黄色い枯れた花を眺め

私は満足である。