山の中の村の餅は 普通の白い餅と栃餅と蓬餅。
今は栃餅を作るのは限られた家だけだ。
栃の実を採り 皮を剥き 灰をまぶして灰汁抜きをし
それを蒸した餅米と一緒につく。
ざっと言えば簡単そうに聞こえるが
とても手間をかけた餅だと思う。
手間をかけても 「大事な餅米に加えて餅に」は
米の収穫の少ない土地の知恵だと推測する。
私の推測が正しいかどうかは分からないが。
ストーブの上に丸い焼き網を乗せ 栃餅を焼く。
砂糖と醤油の甘辛いタレを絡めて食べる。
ミルクコーヒーの様な色の餅は
酸味と渋味が微かにする。
若狭湾に揚がった鯖を使って作る。
(多分今はノルウェイ産?)
これを作るのは 今は限られた家だけだ。
塩がたっぷりの糠を 鯖に詰め樽に重ねて保存する。
鯖にたっぷりと付いた糠を綺麗に刮げ 切り
アルミホイルに並べて 網に載せてストーブの上で焼く。
焦げ目がつき 油が滲み出ると 皿にバラバラと移す。
塩味がとても濃いへしこは
ご飯の上にほんの少しだけ載せて食べる。
滋味深く後を引く。
熱いお茶をかけて お茶漬けも美味しい。
私が食べた栃餅と鯖のへしこは
生徒四人の村の小学校の生徒達が作った。
勿論 名人の女性のサポートがついての事だ。
昨日 小学校で買い 今日の昼ごはんに食べた。