雪で折れた柵を修理する。
折れたり 抜け落ちたりしたままの柵は
どこからみても 廃屋のようで侘しいものだ。
雪が溶けた時から 気になっていた。
夫が手頃な杉の丸太の先を チェーンソーで鉛筆の様に削る。
以前の木で使えるものは使う。
重い鉄のバール 大きな木の槌 鉄の番線と釘。
川向こうの 猿の群れの声を聞きながら
作業は半日で終わる。
柵の周りにまとわりついた
アケビ(通草)とスイカズラ(忍冬)の蔓を 心ならずも切り取り
伸びた草を抜き 3本のマムシ草は残す。
出来上がりを 道路から眺める。
風化した横板が周りの景色に溶け込み
無骨な いかにもうちの柵だ。