小屋の前に自生している山桑の木。
その木の実が熟れると
黒くて甘い桑の実だと知った時から
私はこの木に執着するようになった。
チャックの小屋のそばの桑の木は
毎年 たわわに実をつける。
でも チャックは興味を示さない。
うちのそばの木は 花を咲かせ
実らしき物をつけるが
鳥に食べられるのか 風に吹き飛ばされるのか
色づく前になくなってしまう。
今年も 柔らかい緑の葉と小さくて固い蕾が出た。
今日は昼から強い風と雨が降り続く。
明日 目覚め 雨の露がとどまる山桑の葉を見よう。
若緑の葉一枚一枚の雨露。
それは美しいのだ。