美術手帖 2003年 6月号の緊急特集
「21世紀の戦争と美術 イラク戦争以降のアートを考える」
パラパラとページをめくる。
「ジョン・レノンに捧げるピース・イベント」
オノ・ヨーコの言葉が
青い空と白い雲に書かれている。
『旅に出る事
この旅がしたかったけれど 出来なかった
友人たちの写真を持っていくこと
朝日を 夕日を 月を 故郷のそれらと比べること
望みを胸にとどめること
旅で買った何かを 持ち帰ること
旅することが出来ない人たちよ
あなたの頭のなか 心のなか
夢のなかで旅をすること
今まで行ったことのない国の人と
ペンフレンドになること
世界中の人たちが
平和に生きているのを想像すること
地球の回転に 耳を澄ませること
気持ちが落ち込んでいるときには
心を躍らせることを
1日に一つだけやってください
それは空を見上げるというような
シンプルなことでもいいのです』(抜粋)
ウクライナの惨状を観ながら読む
オノ・ヨーコの平和へのメッセージは
とても楽天的に感じる。
しかし どうだろう。
旅をした国で 友達になった人
歩いた道 食事をした店の人達。
その人達を思い出し その町が平和である様に
と思うのは 旅をしてこそだ。
いくら平和を願っても
戦車や武器には太刀打ち出来ない。
そのジレンマを感じながら
私達は日々暮らしている。