天気予報通り 朝から晩まで雪が降り続く。
でも
ちらほら ちらほらと降る雪は
白い花びらの様だ。
屋根から落ちる雪の滴が
指くらいの細い氷柱になり
並んでいる。
空気は冷たく 顔に当たる風は心地良い。
短い時間に 雪が止み 青空が見え
ふんわりとした雲が流れる。
「ああ もう春はすぐそこに」
いくら雪が降っても もう春はそこまで。
雪に埋もれた チャックの小屋。
前を通ると りんりんと風鈴の鐘が鳴った。
立ち止まって 聴く。
雪の中で 消え入りそうな音だ。