小屋のそばに
ストーブ用の薪を積んだ棚がある。
小さく見えるが 結構な量をストックできる棚だ。
雪を被ったその姿は可愛く
生クリームをたっぷり載せた
ケーキに見えなくもない。
春になり 雪が消えると
夫は残った薪や空いた所をチェックする。
薪の間に残された鳥の巣
上手に作られたフワフワの巣を
見つける楽しさと
ここで冬を過ごした小さな鳥達を思う。
薪に押し潰された 巣の中の小さな鳥もいる。
運悪く薪の一部が崩れてしまった。
運命を感じる時だ。
テンの様な小動物が持ち込んだ
みかんの残骸 卵の殻。
雪の中の小さな薪棚の中での
静かな しかし 懸命な生。
今もそれは続いている。