丸くて もふもふ 目も 鼻も 口もない
見た事もない 生き物「みみお」
深い森の中 春に生まれたみみお。
櫟のふかふかの枯葉の上 スノードロップの花の下で。
四季を通じて 森を旅し 冬に巡り会うまでを
鉛筆で精密に描かれ 簡潔な文で書かれた
美しく 深い絵本だ。
夏が過ぎ 秋が訪れる。
そして ある朝 秋から冬の白い世界へ。
雪に覆われた 川辺 石 杉の枝。
森の四季の神秘さ みみおの成長を
作者は鉛筆画と文で優しく 時にはダイナミックに描く。
自然をじっと見つめ それを紙に描く。
その筆力を強く感じる本だ。