「住む。」という季刊誌を 図書館で定期購読している。
木の家を見るのが好きで愛読しているのではなく
「長田弘」の詩が好きで それだけの為に借りていた。
短いエッセイを楽しみに読んでいる。
三谷龍二さんは
信州でシンプルな木の器を作り続けている人だ。
一季遅れの「住む。」の彼のエッセイ。
「一編の詩が自立するのは 言語の中に置いてではなく
詩人が終わったところから読者が始めるという
架橋体験の中においてだろう」・・・寺山修司
ここで三谷さんは「詩」を「器」に置き換える。
「ひとつの器が自立するのは 造形においてではなく
作者が終わったところから 使い手が始めるという
架橋体験の中においてだろう」
そして こう続く。
「器は 片手で持ち上げることができるほどの
小さなものですが それをきっかけに広がる世界は
決して小さなものではない」
隼人ウリを貰った。
浅葱色の透明感のある風貌
細い棘を持つ ちょっと意地悪な瓜。
浅葱色の釉薬の角鉢に
浅葱色の瓜を入れる。
ここに一つの物語が始まるのだ。