クコの実
それも乾燥した赤い実を知っている人でも
葉を知っている人は少ないだろう。
今日
齢95歳のオチヨさんから
新鮮なクコの葉をもらった。
オチヨさんから聞いた通り
葉の色が変わる程よく湯がき
水に晒して 細かく刻む。
私は「ああ メカブみたいに刻むんだな」
と 思った。
すり鉢で胡麻をする。
胡麻のプチプチとつぶれる音
それが 手に伝わる感触が心地よい。
ほんの少しの砂糖と醤油と胡麻
そして 少しの麺つゆで味を整える。
刻んだ葉をよく絞り
すり鉢の中で和えた。
95年間の人生で
マムシのレアな心臓を8回呑み込み
クコのような漢方薬にもなる植物を
日々食べているオチヨさん。
こんな山の中に住んでいると
何を食べさせられる事かと
私はクコの胡麻和えを夕ご飯に食べた。
いつものように炊き立てご飯に載せて。
ほろ苦さと醤油と胡麻の味。
この土俗的な味は
日本人なら誰でも好きだろう。