齢95歳のオチヨさんが作った
「ひね」の小豆を貰った。
私がひねと思ったのではない。
オチヨさんがそう言ったのだ。
去年の豆 「ひね」の小豆の中
変色したり 縮んだりしたものを
一粒づつ拾い出すのは面倒な作業。
ひねだから 全部炊いてしまおう。
そして 冷凍庫で保存しよう。
砂糖を加えたぜんざい風と
味をつけないのとに。
ストーブの上で
炊けたら 又 炊きを繰り返す。
狭い冷凍庫に
煮小豆の袋がきっちりと積まれた。
砂糖入りは赤のゴムで
砂糖無しは黄のゴムで口を縛った。
鉢に入れ 胡桃のかけらを散らした。
艶々の上品な輝き
くどくない甘み
ホロリとした口溶けに
私は非常に満足だ。