ひと時のギフト

 

ジャケットも羽織らず 車に乗り

郵便局へ荷物を出しに 山を下る。

 

雪の降った後 

なんの 躊躇もない 春の日和だ。

 

光の色は 白く輝き

フロントガラスから差し込む

西からの日差しが目を射る。

 

郵便局で荷物を出し 表に出ると

川向こうから チェーンソーの

のどかな音が聞こえ

そして

春に向かう 山の胎動を感じる。

 

明日から又 冬の寒さがやって来るが

今日の暖かさは

暗い日々への ひと時のギフトだ。