深夜に 道路を走るタイヤの音。
その音で 雪が降っているのだなと分かる。
そして 夜が明けると
窓から見える景色は
厚い雪に覆われて
眩しく輝いていた。
粉砂糖を振りかけた様に
美しい 杉の林。
足跡のない 雪の上に
私の靴の跡がつく。
ゆるやかな風が吹き
枝に載った軽い雪が
さーっと舞う。
清らかな谷の水は
豊かに滔滔と流れ落ち
川から遡ってきた
カワガラスに出会う。
明るい雪の日に
走る車は幸せそうで
除雪をする私も 幸せを感じるのだ。