杉の人工林は 深い緑色の塊だ。
春の明るい芽吹きの時
秋の輝くような紅葉の時
杉は暗く 全く面白みのない林の姿だ。
強い風が吹けば
地鳴りのような音をたて
杉林は塊となり うねるように動く。
雪の降る静かな日
杉の山や林は
粉砂糖の様に 白い雪を纏い
風が吹けば その雪が横殴りに舞って飛ぶ。
雪の日の杉林の姿は
春や秋の落葉樹の明るさはないが
深とした 知的で趣き深い風情を持っている。
買い物に出かけた今日
小雪が舞う道を走りながら
杉の人工林を眺め
いよいよ始まった 雪の季節を思った。