京都に40年ほど住んだ。
情操の欠如した大阪(と私は自虐気味に思っている)から
京都に住み始めると
カルチャーショックの連続だった。
同じ世代の若者達が早熟で大人びている。
それが まず最初のカルチャーショックだった。
そして 伝統と文化の継承が
日常に生きていると言う事も。
かまどの神様のお祭りのお火焚き。
11月に入ると 京都の和菓子屋に
「お火焚き饅頭」が並ぶ。
火炎宝珠の 焼印が押された蒸し饅頭だ。
意匠のシンプルさ 焼印の手作り感。
このお火焚き饅頭をもらった時
「へー こんな行事があるのか!」
と 大いに驚いた。
それ以来 貰ったり 買ったり。
その度に 若い頃の私を思い出す。
若い私は まるで旅行者の様に
休みになれば 京都を歩いた。
「おおこれが黒田辰秋のテーブルか」
あちらこちらで 驚いてばかり。
今日 夫が京都からお饅頭を買ってきた。
その中にあったお火焚き饅頭。
「おお 有難い」