秋にはりんごを使ったアップルパイ
マッシュした栗のモンブラン。
それは
沢山出回る季節の果物を
豊作の喜びと共に 材料として使った
ヨーロッパ、アメリカの菓子だ。
昨日買い求めた饅頭は
手のこんだ高価な物ではない。
しかし 一個の饅頭に込められた
日本の菓子の奥深さと文学性。
これは日本独自のものではないか?
それが 伝統として
町の小さな和菓子屋の
饅頭にまで込められている。
『硬く練ったこし餡で形作られた栗。
その中に大きな栗が一つ。
底に付けられた芥子粒。』
小芋を形作った月見餅』
『赤い目と焼き印で
ウサギを作ったじょうよう饅頭』
『たっぷりの渋栗で
秋の風情を出した栗蒸し羊羹』
それぞれを2個づつ買い求め
熱いお茶をすすりながら 食べながら
小さな饅頭の中に込められた
日本の秋の自然と文学性を思った。
日本の菓子は実に奥深い。