クマツヅラ(熊葛籠)の抵抗

クマツヅラ

 

淡いピンクの花が

道路の脇に あちらこちら 群れて咲いている。

薊の様な強い自己主張もせず

細い茎と 小さな花が

風に揺れている姿に

足を止めて 覗き見る。

 

どこから見ても ハーブの風情だ。

これを 小屋のそばに植えたら・・・

と 一株掘って持ち帰ろう。

 

雨の降らない土は固く

スコップでも手に負えない。

そして

この花の根は深い。

茎をひっぱったり イガイガの葉を除けたり。

雨が降った後にでも又来よう

と 諦めた翌朝の事だ。

 

右手の肘から下が

蕁麻疹の様に腫れていた。

あのピンクの花と葉の強い抵抗と意志。

ああ そうなのか

あそこで咲いていたいのだね。

 

種が風に運ばれて

小屋の周りに住み着くまで

気長に待つのがいいと思う。

 

クマツヅラ