小屋の周りに 自生の植物達が
今を盛りと花をつけている。
それらは
ターシャ・チューダーの
整然と植えられたものではなく
あちらから こちらからという風に
勝手気ままに芽を出し 花をつけるのだ。
道路側の白い木苺の木は
上に伸びる程大きくなく
地に這ったように
細い枝を伸ばし 白い花をつけている。
赤い実を付けなくとも
この花だけで 私の目の贅沢だ。
その白い花のしべに
蟻が潜り込み
蜜を吸っているのか
花粉を食べているのか
忙しなく 動いている。
生物達の 勤勉な生活の営み。
そして 私は
夜になると 冷たい空気から逃れるために
ストーブに薪をくべ
まだ やって来ない初夏の暖かさを
ひたすら待っているのだ。