チリのぶどうがスーパーに並ぶ。
日本のぶどうと姿が違う。
南米の細長い国に育った。
チリの芳醇で濃密な香りのワインは
これらのぶどうから作られるのだろう。
私が知っているチリは
ぶどうとワインと「サンチャゴに雨が降る」だけだ。
そして スペイン語を話す国。
スペインが国と原住民を征服した歴史を思う。
この歴史を境に
チリを含む南米の国々は
激動の歴史が続く。
これも私の推測。
ノーベル文学賞の詩人
パブロ・ネルーダの国。
それは
映画「イル・ポスティーノ」で知った。
チリから地中海の島に
移り住んだネルーダが登場する。
細切れの少しの知識しかない。
それ程 私にとってチリは遠い国だ。
マスクをして 緊張度が高くなる日々。
スーパーでは 豊かに食材が並ぶ。
静かに 行儀よく並んだチリのぶどうは
私の心の扉を少し開けた。