同じ土の上を棲み家とする

 

沢山の種が落ちる

ヤブツバキの大きな木の下。

 

艶々として 柔らかい

藪椿のかわいい芽。

 

太陽に向かって

小さな葉を広げる。

 

見上げる大木の

椿になるまでの何十年を

生き延びる事が出来るのか。

 

靴で踏まれたり

豪雨で流されたり

強風で倒されたり。

 

そんな事を思いながら

見つめていると

親近感を覚えてくる。

 

運が良ければ生き延び

運が悪ければ 消えていく。

同じ土の上を棲み家とする。

これも同じだ。