今度こそ 必ず

午後4時
午後4時

大津市瀬田から帰る途中。

琵琶湖東岸の湖岸道路を走りながら

日の暮れが早いのを気にしていた。

暗くなるまでに 山に帰り着きたい。

寄り道はなしだよ。

 

湖岸道路沿いは

メタセコイアがとても多い。

私の好きな生きた化石

 

見過ごせないメタセコイアの並木が現れる。

美しく赤い茶色に色ずいた樹形のいい木々。

「やっぱり寄って行こう」

と パーキングに車を止めた。

 

テントが幾つか張られて

ご飯を食べてる人。

木をカンカンと音を立て削っている人。

三脚を立て写真を撮っている人。

ぼんやりと湖を眺めている人。

そして

メタセコイアを嬉しそうに眺める私。

 

メタセコイアの落葉を踏みしめ

並木に沿って ずっと歩く。

湖に近づき プカリプカリと浮いている

大きな群れのカイツブリを眺める。

 

半日をこの空間で のんびりと

お茶を飲んで過ごしたい。

でも

いつも せかせかとこの場を離れる。

早く山に帰らねばと。 

今度こそ・・・必ず。