あんなに沢山群れて咲いていたのに。
でも
次の年には数本の花が寂しく立っている。
盛りを誇った花の群れは
まるで 天のお仕置きを受けたかのように
消えてしまう。
かわいく清楚なスズランみたいな
ナルコユリの白い花。
大好きだった。
形のいい葉っぱの間から
ゆらりゆらりと花が揺れていた。
数年かかってわさわさと増えて
そして
次の年に消えた。
オダマキも消え
種類の違うオダマキが
あちらこちらに花を咲かせている。
友達の家の
薄紫のカーペット見たいに増えたムスカリの花は
ある年 消えてしまった。
不思議だ。
どうしてなのだろう。
植物学者は知っているのだろうね。
私はただ 感傷的に考える。
栄え過ぎた植物は
自ら命を絶つのではないかと。
地球上に存在する生物は
もっと理論的に科学的に
成り立っていると分かってはいるんだけど。