山が薄い砂の幕の向こうに透けて見える。
毎年 中国の砂漠から
偏西風に乗ってやって来る黄砂。
考えてみよう。
遠い シルクロードの砂漠の国から
砂を巻き上げ 風で運び
日本にたどり着く。
何とダイナミックな自然の営み。
渡り鳥がV字の隊列を組んで
地球を何万キロも行ったり来たり。
あの小さいツバメでさえも。
偉いなぁ。
国境は地図に引かれた線だ。
それを廻って私達は
何と無駄なエネルギーを
費やしているのだろう。
砂の様に
渡り鳥の様にとは
決して言わない。
思わない。
でも
悠々と地球を廻る彼らを
とても美しいと思う。