クリスマスローズの蕾

 

雪を被っていた

クリスマスローズの鉢を掘り出して

屋根の下に置いたのは

1月の始めだった。

 

空を渡る太陽が

少し高い所を動く様になると

小さな蕾が膨らんだ。

葉っぱもゆっくりと手を伸ばし

陽の光を掴もうとしている。

 

原っぱにはまだ厚い雪の層が残る。

禁欲的な白い雪の世界は

人間も含めた生物を

謙虚にさせる。

 

でも

春を前にした陽の光は

私の心にも体にも

ふつふつと湧く様な元気をくれる。