冬の雨

 

一日中小雨だった。

 

冬の雨は冷たい。

クロネコのドライバーさんも

郵便配達さんも

回覧板を持ってきたヨシヒコ君も

冬の雨は嫌だと言う。

 

屋根から落ちる雫が

ポトリと襟首に入り込んだりする。

 

小屋の中で聞く

走る車のスタッドレスタイヤの音。

雨水の道路に貼り付く様な音だ。

 

夕方早く

周りの山や原っぱが

そしてうちの小屋も

白い靄で包まれた。

 

雨や雪の日は

時間が緩く進む。

 

いらちの私が

ちょっとうんざりする日だ。