私の住んでいる山の村には
あちらこちらに
大きな栗の木がある。
足元を気をつけながら
山の中を歩いている時
道に沢山転がっている
いが栗に出会う。
見上げると大きな栗の木が
枝を広げている。
私達が栗を思い浮かべる時
それはホクホクとした焼き栗だ。
しかし
それだけではない。
かつての線路の枕木。
それには固い栗の木が一番。
手作業で一本一本作っていく。
林業が盛んだった頃の
この村の特産品。
大きな栗の柱に穴をあけ
それを土に立て竿を通し
そこに刈った稲を架けて干す。
その柱は「ほだ」とこの辺りでは言う。
そして
我が家では栗の薪が大好きだ。
ストーブの中で
パチパチとはぜる音をたてて燃える。
その上
焼き栗と同じ
芳ばしい香りまでする。