干し蕨の歯ごたえと
濃くのある味わい
そして
日なたの香り。
一度その味を経験すると忘れられない。
旬の時にほんの一束程を採る。
天ぷらにしたり
重曹で灰汁をとってから
おひたしにしたりする。
ふと
今年は干し蕨を作ろうと
それはそれは沢山摘んだ。
洗い桶に山盛りの蕨。
ストーブの灰を二掴み。
上から熱湯を回しかけ冷める迄そのままに。
湯が冷めた桶を覗いて驚いた。
あの新鮮な蕨がずるずるに変わっている。
その話をトミコさんに話すと
「そんな事したのか!
灰はぱらぱらでいいんや」と笑われた。
今度は灰をぱらぱらと・・・
いいお天気を願ってよく乾かした蕨。
揚げと一緒に醤油味で炊こう。
それはきっと
日なたの味がする。