淡い色のホトトギス
赤い粒の様な花の水引草が
あちらこちら
道の脇に咲いている。
夜になると鳴くコオロギや
名前の知らない虫の声。
リリリリリと鳴いたり
リンリンリンと鳴いたり。
高くて青い空に
薄く綿を伸ばした様な雲。
夏が後戻りするかと思っていたら
きっちりと秋になった。
そんな秋の空気の中で
ガマズミの
赤い実を見つけた時の嬉しさ。
それは少し疲れた様な
緑の葉っぱの中にいる。
焼酎に漬けてガマズミ酒。
枝と葉は染料に。
赤い実の枝を
髪に飾った山の娘。
中々の働き者だ。