「ヨモギの天ぷらはおいしいな」
心にふっと浮かんだ。
柔らかい新芽のヨモギ
少し長けてきた小さなフキノトウ
やっと現れたツクシ
谷に生えるはずの葉ワサビ
なぜかうちの花壇に。
そして
小さな短いミント。
お昼ご飯の分だけ摘む。
それぞれが個性的な香りだ。
山菜てんぷらは玉子を使わず
水溶きの小麦粉だけ。
カラッと揚がった。
塩をパラパラ降って食べよう。
フキノトウもヨモギもミントも
香りが弱まり
それが美味しさに変わる。
強い北風
青い空に白い刷毛で描いた
綿の雲。
そんな日だった。