「ミッドタウン」の東側の山の中腹。
曹洞宗のお寺がある。
宿場の面影を残す道から
寺を目指して
数十段の階段を登り
振り向いた時の驚き。
家々の連なりと重なり。
真向かいにそびえる比良山系の山。
私の住む山の中の村人にとって
家のひしめく場所は
まさに「街」だった。
麻を植え、糸にし、織って
それで作った麻の衣を着て
この街に来るのが「格好悪かった」と
今の90才の村人は言った。
今ならとてもお洒落だよ。
村の資料館に
織田信長の皮袴が展示してある。
遠い昔
敵に追われた信長が逃げ込んだ地。
そこでかくまってくれたお礼にと
領主に渡した皮袴。
信長が京に命からがら逃げ帰った道を
今は車が次々と通り過ぎる。