白い豆の粒を2カップほど。
カラカラと鋳物の鍋に入れ
多い目の水を注いで
よく燃えるストーブの上に。
ぐらぐらときたら
湯でこぼす。
もう一度水を入れ
たっぷりの砂糖と一つまみの塩。
ほんの少し
芯が残る程度で
ストーブから下し
余熱で柔らかくする。
鋳物鍋の魔法。
甘い豆の出来上がりだ。
随分昔
アメリカニューメキシコの
サンタフェと言う町で
黒い豆のスープを食べた。
小豆程の大きさの豆。
スープ皿にたっぷりの
黒い汁と黒い豆。
甘いスープだと
大きな口を開け
スプーンで山盛りの豆をほおばる。
「あれ? 甘くない」
パクパクと
黒いスープを食べ終わる頃
一人旅で疲れていた私は
エネルギーが湧いて来たのを
覚えている。
頼もしい豆の力。
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