鮎の甘酢漬

表で軽トラのエンジン音が止まった。

 

自称他称「熊」さんが

おとりの鮎を沢山貰ったとか。

うちにも20匹程置いていった。

 

あちらこちらで

「入川券」と共に

「おとり鮎」と書かれている、あれだな。

 

見ると立派な鮎の体に

擦り傷の様な後も。

狭い水槽で押し合いへし合い。

 

ふっと一瞬感傷的になる。

 

さて、鮎君。

君達を今からおいしい甘酢漬に変えてみせよう。

 

鮎は腹わた迄おいしい

と言われているが私は取る。

片栗粉をまぶす。

 

油をフライパンに5ミリ程。

二つに折った鷹の爪を加える。

刺激を喉と目に感じて咳き込む。

 

コンガリとしっかりと揚げた鮎。

ほうろう鍋に並べ

スライスタマネギを散らし

上から甘酢をかける。

ジュっと言う音。

 

次の日においしいおかず。

 


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