高地の砂漠地帯。夏は涼しく、冬はからりとした雪が降る。
そんなアメリカ ニューメキシコ州の家のあちらこちらに、唐辛子のオーナメントのような物がぶら下げてあった。
メキシコとネイティブアメリカン、そしてアングロサクソンがミックスされた文化を持つニューメキシコは、食文化もまさしくそれである。
寒い日に豆とチリをどっさり入れて、スープのような煮込み料理を食べる。その時に欠かせないのが唐辛子。
朝鮮半島と言えば唐辛子色の料理と私は思っていた。
しかし、16世紀には唐辛子は料理にはまだ登場していない。唐辛子と言えば家庭料理。王様の食卓にはそう頻繁には赤い色の料理は出て来ない。
庶民は唐辛子を食べ極寒から見を守り、王様はオンドルの温かい部屋で辛みのない「医食同源」の様なご飯を食べていたようだ。
柿は熟して甘い柿より、食べた時にカリカリ音がする位なのが好きだ。
そんな柿の季節になると、私はいつも「今年こそは柿の葉寿司を作ろう」と思う。毎年、毎年思うだけで、まだ作った事はない。難しい料理ではないので、今年こそ作ってみようと思っている。
柿の葉っぱは村のあちこちにある木から少量頂くとして、後はサバと鮭、もしくは鱒を用意。そしてすし飯。
魚は白くなる位酢でしめたのが好み。
柿の葉でしっかりと包んで重しをして、しばらく待つ。
晩ご飯分だけ作る。
見たところはオリーブの実。食感は古くなったりんご。私に「もう一度食べてみたいな」と思わせない微妙な味をしている。そんな果物「なつめ」を頂いた。
20年程前に菜食主義の友達が高山病で亡くなった。
動物蛋白は体に悪い、ケーキも砂糖抜きで焼く。ご飯は勿論玄米、玉子も牛乳も駄目だと言っていた。
その友達の家になつめの木があった。今の季節、そのなつめを「塩でさっと煮て食べるのがいい」とそうしていた。
極端な菜食主義に偏らず、ほどほどな食事をしていれば、山で死ぬ事もなかったんじゃないかと私は思っている。
このカボチャをくれたアメリカ人のチャックによると、このカボチャはとても美味しいらしい。
「らしい」と疑っているわけではない。パンプキンパイ、スープにすると非常に美味しいと言う。
日本のカボチャは何も味をつけなくても甘い。
パンプキンパイのフィリングは生クリーム、バターをたっぷり加えなくてはならない。という事は、味が淡白という事なのか?
どれだけ美味しいかを確かめるためにパンプキンパイを作るべきか?
秋の植物の色は暖かい。
かぼちゃも、栗も、柿も、みかんも、唐辛子も・・・
朝晩、ストーブに薪を燃やす季節が始まった。
1年のうちで一番好きな季節だ。