この一ヶ月、何と落ち着かない日々を送った事だろう。
広島での陶房展の準備に加え、私事で朽木と京都を頻繁に往復した。往復120キロだ。つくづくクロネコのドライバーさんはタフだなぁと思った。
山々の馬酔木の花が終わると,山桜、こぶしが咲き、次は藤のたわわな房があちらこちら。今はやわらかな緑のグラディエーションに包まれている。
そんな胸躍る景色も車の窓から眺めるだけの一ヶ月だった。
裏を流れる針畑川の護岸工事が昨日終了した。
針畑川筋では一番早い工事だった。工事の人達が一生懸命に働いて出来上がった「ピカピカ」の岸。でも心配はスッキリ拭えた訳ではない。「大丈夫なのかなあ,又,あそこから崩れるんじゃないの?」これをトラウマというんだろう。
そんな私を眺めているマムシグサ。ふっと気がつけば私の足もとに咲いていた。知らない間にアトリエのそばに。
「はじめまして」
近くの林道を奥へ。
登山靴を履いているのに長靴を履いてこなかったのを悔やむ。マムシに咬まれるんじゃないかとヒヤヒヤしながら花を探しながら歩く。
歩いて往復40分程の短い山歩きだけど、その間に種々の花に出会う。
毎年出会う花。初めて見つけた花。
うちの道路側に毎年咲く友達から貰ったオダマキの淡い紫の花。今年も蕾をふくらませていた。
昨日ふと見ると沢山の蕾がすっかり鹿か,ウサギかに食べられていた。
夜露を含んだオダマキの蕾。それをフムフムと食べる鹿、ウサギ。上は満天の星空。
「絵本にすれば,非常に美しい光景ではないか」と、思う様にしている・・・。