大阪で育った私だが、京都に住む様になってからはめったに大阪に行く事はなかった。何十年ぶりかで中之島公園を歩いた。
私が知らない間に、川に沿った古いビル群は明るいシルバー色の清潔なビルに変わり空を映している。公園には楠の大木が枝を広げ、ベンチが固い蕾をつけたバラの木々の間に置かれている。茶色の芝生は春を待っている。
そんな高層ビル群の間に、建て変わっていない3階建ての可愛いビル。カップの看板が吊られ、TEAと壁に文字が見える。行ってみようと思う。
周りのビルに少し気兼ねをしているみたいに見えるが違和感はない。高いビルに挟まれた2軒長屋。誰か住んでいるのかいないのか。小さいのに何と人目を引く家だろう。
高いビルの間で仲良く並んで立つ4階建て。施主さん達の予算が少なかったのかどうかは知らないが、無駄な装飾もなく何ともシンプルですっきりした外観。どんな職種の事務所が入っているのか。川を行く船を見ながらコーヒーを飲み、中の島公園の四季の移ろいを眺めている。そんな感じの4階建て。
中の島公園の淀屋橋がわ。以前はなかった緩やかなスロープが市役所の辺りから公園に続いている。
ここか見える風景は、清潔で,穏やかな新しい大阪だ。
新興国に押され,追いつかれ、お疲れさまの日本だが、中之島から見えるこの景色は落ち着いた自信さえも感じさせる。
そう思うのは、私だけかな?