![イワナシ](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=300x1024:format=jpg/path/s979b638e9451d968/image/if076129ce59835d3/version/1303720207/image.jpg)
ここ数日、霰が降ったり、雹が降ったり、冷たい雨が降ったりと、私はまだぶ厚いタートルのセーターやフリースを脱げないでいる。
豪雪とも言われた大雪がやっと融けても、斜面はまだ枯れた草や葉っぱに覆われている。そんな中、見過ごしてしまいそうな春の花々が少しずつ咲き始めた。
淡いピンクの「イワナシ」。ウチの前の山の斜面に毎年律儀に咲いてくれる。実も食べられる。小さな小さな実をジャムにするには大変な根気がいる。だから摘まない。この花を見ると必ず若い頃のチャン・ツイーを思い出す。
![ショウジョウバカマ](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=270x1024:format=jpg/path/s979b638e9451d968/image/i020e8561f05775e7/version/1303721062/image.jpg)
20年程前に「ショウジョウバカマ」を初めて見た。美山の農家の生け垣の石の間に、それはアトランダムに咲いて、麻布にピンクの模様を散らした様に見えた。
村の畑や山の斜面、清水が滴り落ちている岩肌に咲くショウジョウバカマは、ここに引っ越して来て、春の始まりの花だと知った。
車で走れば見過ごしてしまう山野草も、歩いていればすぐに眼に留まる。存在を主張していない様に見えるのに「ここにいますよ」と言っている。
![フキノトウ](https://image.jimcdn.com/app/cms/image/transf/dimension=360x10000:format=jpg/path/s979b638e9451d968/image/i9ada9f80320788d5/version/1303721402/image.jpg)