雪に埋もれた一月、二月は、毎日ストーブの上に野菜をいっぱい詰め込んだ鍋がのっかり、お昼には熱々の野菜スープや煮物で心まで暖かくなった。
それは定番のおでんであったり、大根と手羽先の中華風スープ、白菜のクリームシチュウ、豆と腸詰めの煮物、厚切りベーコンと人参、白菜の蒸し煮等々。数え上げるときりがない程の煮料理がストーブのおかげで手間ひま掛けずに出来上がった。白玉入のぜんざいもストーブの得意料理の一つだ。
そして、やっと雪が消え、春野菜が出回り始めると、煮物料理が食卓にあがるのは少なくなる。
「小さい新ジャガイモとカリカリベーコンの炒めたもの」
皮付きのジャガイモはストーブで固い目に湯がき、ベーコンと一緒にしっかりと炒める。ローズマリー、塩、コショウで味付け。
香ばしいベーコンとローズマリーの甘い香りがする。
「新玉ネギと小松菜のスパゲティ」
ベーコン、新タマネギ、小松菜をオリーブオイルと塩こしょう、ガーリックバウダーでさっと炒め、湯がきたてのスパゲティとあえる。
「ふきのとうの天ぷら」
今年のふきのとうは本当に小さい。15個程を採って来て、そのまま小麦粉を水でといたのを漬けてひまわり油で揚げる。塩こしょうをふったり、天丼にしたりする。
春の野菜はどれも瑞々しく柔らかい。時間をかけずにさっと炒めたり、さっと湯がいたり。自分で野菜を作ったりはしないが、春には春の野菜、夏には夏の野菜と、その季節、季節のものを食べている。
日々の生活の中で「食」は大事だと私は思っている。手間ひまを掛けず、しかし、バランスのとれた一日三食。
料理上手でも、料理好きでもないが、そんなに苦にならないというのは自分でもありがたい事だと思っている。