暮れからお正月にかけて雪が降り続き、うちの小屋は雪に埋まりそうだ。しばらくお天気でその間に屋根の雪は落ち、雪かきに精を出し汗をかいた。そして昨日,夕方から今朝にかけて40センチ程積もった。
朝、カーテンをあけるとふんわりと広がる雪景色が見える。山の樹々達も粉砂糖を振りかけた様にしんとしている。
針葉樹に積もった雪が、大きな音をたて雪の粉を散らしながら落ちる。
チッチッチッと鳥の鳴く声が遠くで聞こえる。
ふんわり積もった雪の上に水灰色の鳥の羽毛があちらこちらに散っている。トンビに捕まったのかも知れない。
ドアを開けるとドアの前に犬でもない、鹿でもない足跡がついている。その足跡は雪の上を、右へ行ったり左へ行ったり。私達が気づかない夜に、こんな風に毎晩来てるんだね。テンかもしれない。
車の音も雪に吸収される。
そして、うちを訪ねて来る人の気配までもが雪に吸い込まれてしまう。「トン、トン」とドアをノックする音で驚かされる雪の日々だ。
木の枝の大きく膨らんだ蕾達も雪を休ませ、静かな音を聞いている。