地球の上、下

偏西風に乗って
偏西風に乗って

今年も黄砂が遠くユーラシア大陸からやって来た。

中国やモンゴルの砂漠の砂が、私が見上げる山々をベージュに煙らす。私の車の屋根やガラスを、最終目的地に決めた砂もある。

渡り鳥は偏西風に乗りV字の隊列を組み、戦争の地や飢餓で苦しむ国々を下に見て飛ぶ。

地球の深層部ではマグマが沸々と渦を巻き、空には渡り鳥や黄砂が飛ぶ。何とダイナミックな我が地球だろう。


友達のメールに、朝鮮半島の軍事境界線の地雷が埋まる非武装地帯には民間人が入る事が出来ないので、動植物の種が保存されていると書いてあった。私も以前何かで読んだ事がある。渡り鳥等の自然動物が集まる世界有数の場所だと。

人間が主義や思想、宗教の違いで諍い、その結果地面や地図に線引きした事など鳥達は知らない。

軍事境界線の南北では兵士達が銃を持ち、その間の豊かな緑の地で鳥達は羽を休める。これだけでインディーズ系の映画が出来る。


今日、始めてうぐいすの鳴き声を聞いたと夫が言う。

自然は黙々と自分の役割を果たしていると言うのに・・・。

黄砂に煙る
黄砂に煙る

干し大根とこんにゃくの炒り煮
干し大根とこんにゃくの炒り煮