カボチャを沢山頂く。その中に手のひらにのる程小さいのが二つ。色はオレンジ。時節はハロウィン。ふっと,ランタンを作ろうかなと思う。
スプーンで中をくり抜き,サインペンで目,鼻、口の印をつけ,ペティナイフで大まかにザクザクと切り込んでいく。底から楊枝を突き刺し,そこに小さなろうそくを立てる。マッチで火をつけると温かな光がカボチャのランタンに満ちた。
電気の明るさではとても感じる事の出来ない,原初的な明るさ,温かさ。薪の上で笑っている光。
古代ケルトの慣わしがアメリカ大陸へ渡り,そして平家の落人の村と言われているここで、カボチャのランタンは複雑は顔をして笑っている。